背景と目的
機能通貨:外貨 現地(税務報告用)通貨:円 対応会計システム
アメリカに親会社がある日本法人ですが、ビジネスの市場が海外であるため、売上代金の回収や支払は専らUSドルで行っています。しかしながら、円貨以外を外貨と定義する日本の基準で財務諸表を作成していたため、為替の影響が大きく反映されてしまい、アメリカの親会社からは、取引の実態に合わせ、機能通貨であるUSドルで記帳し、US会計基準に基づいたドルの財務諸表の数値を報告するようにと強く要望されていました。この要望を満たし、かつ重複入力することなく日本会計基準に合致した円の財務諸表を正しく作成できることが、システム選択の重要な要件でした。これらの要件を完璧に満たすパッケージソフトウエアが存在していなかったため、カスタマイズで対応出来そうなシステムベンダーを3社に絞り、価格面、機能面、開発期間等を考慮しながら、慎重に比較検討致しました。
標準で英語対応・外貨管理ができていた点、基軸(機能)通貨、取引通貨、現地(法定)通貨、という入力が可能であった点で開発部分が最も少なくすみそうだったPlaza-iを選択することで、リスクを最小限に抑えることができると判断し、導入を決定致しました。また、価格面でも納得できる額が提示されたことも決定に至る大きな要因でした。最終的な承認は、アメリカの親会社から得る必要がありましたが、提案書、見積書、注文書、契約書等を英語で用意してもらえたことで承認手続き等もスムーズに進みました。
活用事例
- 一般会計:仕訳入力、元帳、試算表、決算書、英文レポート出力、予算管理、GAAP対応
- 債務管理:債務計上、支払予定、国内支払FBデータ、海外送金FBデータ、源泉徴収、自動仕訳
- ビジネス分析:プロジェクト別オリジナル帳票の出力
導入後の効果・評価
管理本部本部長 O様
アメリカの親会社の要望と我々日本法人の要望を満たすレポーティングをPlaza-iは実現してくれました。かねてより懸案だった機能通貨での会計報告が可能となったことにより、日本法人の報告の数値の精度は、一段と高まり、アメリカの親会社で高く評価されています。機能通貨で作成したドルの財務諸表をそのまま円に換算して、税務申告用として使用できないため、カスタマイズして日本の会計基準に基づいた円の会計報告も作成できるDual Currency Systemを実現できたことで、決算作業の短縮化にも結び付きました。一般会計と債務管理のモジュールだけの導入でしたが、レポーティング業務だけでなく、資金管理や経費管理における業務もだいぶ改善されました。円貨だけでなく、外貨(USD、GBP、EUR etc)の送金もFBデータを作成して処理できたこと、プロジェクト会計データが充実したこと、アメリカの親会社と同じ科目体系でオペレーションができること、これら、全てが業務の効率化につながっています。
Plaza-iについて
経営課題を解決に導くERPパッケージ。
情報の一元化で経営課題を一気に解決。販売・購買・物流在庫といったフロント業務から債権・債務・財務会計・管理会計といった経営管理までを一元管理できるシステムです。
企業情報
- 社名
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外資系機械設計製造会社様
- 住所
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東京都千代田区