「期首繰越在庫への仕入付随費用の配賦(在庫原価算入)」機能についてお話します。
既に弊社製品「Plaza-i」をご利用中の多くのお客様から、ご要望をいただいていた機能です。
仕入付随費用実績配賦とは
Plaza-iには[PUR仕入付随費用実績配賦]というメニューがあります。 乙仲・フォワーダー、通関業者、保険会社からの費用を輸入諸掛として仕入に配賦(在庫原価算入)する機能です。 仕入金額比や仕入数量比、重量比・容積比、ユーザ定義数値比など付随費用の種類に応じて配賦方法を設定することができます。
諸掛が原価の占める割合が大きい商品・取引では特に本機能は重要となります。 Plaza-iユーザには海外から商品の輸入を行っていらっしゃる企業様も多いので、よく利用するメニューの一つではないでしょうか。
これまでの機能制限下での代替運用
この[PUR仕入付随費用実績配賦]ですが留意事項として仕入(または在庫取引)の計上と仕入付随費用の計上を同月にしなければならないというものがあります。
8月の月初仕入であれば、8月本締め(9月初旬)までに乙仲から請求書が届き、8月仕入に対して配賦処理を行うことが可能です。 しかし、月末近くの仕入では、請求書の到着が月の中ごろまでずれ込む場合もあります。(請求書の到着はそれでも幾分か早くなってきているようですが)
Plaza-iでは8月の本締めを請求書が届く9月中ごろまで延ばすか、あるいは本締めを行った翌月(9月)に調整を行う必要がありました。調整の一例としては以下があります。
① 月末仕入伝票を翌月に赤黒処理して黒伝票に対して配賦を行う。 ② 月末仕入分の移動取引の入力を翌月に行い、移動取引に対して配賦を行う。 ③ 定期発注品のため翌月の仕入に対して配賦を行う。 ④ 乙仲からの請求書が届くまで本締めをしない。 ⑤ 配賦が間に合わなかった分は販管費として計上する。 |
在庫残高への仕入付随費用実績配賦
今回の新機能を利用することで、前月末在庫/当月初の繰越在庫に配賦することが可能になります。 仕入付随費用実績配賦は当月に発生した費用を当月仕入に配賦する機能となりますが、本機能は仕入月の翌月以降に事後的に発生する諸掛費用を想定し、仕入月の翌月(以降)の月初繰越在庫に配賦する機能となります。
つまり8月末に仕入を行い、翌9月に仕入商品を在庫していた場合、この9月期首在庫に対して付随費用の配賦(在庫原価算入)を行うことができるようになります。これにより当該在庫の売上計上期間の期間損益に配分を実現するとともに、業務担当者の処理負荷を大幅に軽減することが可能です。 また本締めまでの期間を短縮することでより迅速に現場・経営層に情報提供を行っていくことが可能となります。
ユーザ様ご要望の機能改善
本機能は以前から多くのユーザ様のご要望として承っておりました。
このようにPlaza-iではワンソースの強みとして、追加・改善した機能をバージョンアップによってすべてのユーザ様にその便益を享受いただくことが可能です。
長くお使いいただき運用・業務フローが安定化・固定化されているユーザ様におかれましても、今回のような追加機能や新機能を軸に自社の業務を見直されてみてはいかがでしょうか。
ご不明な点や、より詳細な説明を聞きたいという場合は、 弊社営業、コンサルタントやサポート担当へお問合せください。